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シラバス

コンピュータグラフィックス研究科 2023年度入学生

科目名 映像技術研究Ⅲ 作成日 2024/09/16
区分 必修 講義(オンデマンド)
開催時期 2年次 後期
講義・演習駒数/週 1駒
実習・実験駒数/週 0駒
合計駒数/週 1駒
総時間数 30時間
総単位数 2単位
企業連携
授業の目的 CG、VFXの高度な知識を持った人材の育成を目的とする。
到達目標 CGだけでなく、アニメーションやVFX、アトラクション、プロジェクションマッピングなど、多分野にまたがる知識を得ることで、単なるCGオペレーターだけでなく、ディレクター、プロデューサー、プランナー、クリエーターとして活躍できる人材育成を目指す。

評価項目 ①定期テスト ②小テスト ③レポート ④課題 ⑤作品 ⑥ポートフォリオ ⑦成果発表 ⑧その他
割合  %  % 80%  %  %  %  % 20%
評価基準
CG・VFXにおける最新技術やそこに至る変遷などの学習項目に関連する観点でレポートをまとめることが出来るか。提出されたレポートの内容と出席率、授業時における積極性などから総合的に判断する。
※上記に示した評価項目の割合(%)を基準に、総合評価点を算出して成績評価を行う。
※出席率が80%未満の場合は、評価対象としない。

担当教員 大口 孝之
テキスト・参考文献 テキスト: 毎回、mp4の動画と、パワーポイントのスライドデータを配付 参考文献: 「コンピュータ・グラフィックスの歴史 3DCGというイマジネーション」「ビジュアル情報処理 CG・画像処理入門」など
実務経験有無  
長年、映像業界において新分野のパイオニア的活動を行ってきた経験と、映像ジャーナリストとして世界中の研究組織やプロダクションを訪問して得た情報をベースに授業を行う。毎回、理論の解説と歴史的背景の講義と同時に、極力実際の映像を鑑賞することで、言葉では説明不可能な要素を補う。現在、担当教員の歩行が困難であるため、オンデマンド形式で行う 
関連科目 映像技術研究Ⅱ、映像技術研究Ⅳ  履修前提   

授業計画

回数 学習目標 学習項目
1 日本のアニメーション③  イラストレーターたちによるアートアニメの登場。虫プロの倒産。劇場アニメの復活。そして今日、世界に君臨する商業アニメスタジオを育てるに至った背景と、リアルタイムの活動状況を紹介する 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
2 日本のアニメーション④  引き続き現役で活動する巨匠と、若手注目作家について述べる。また製作委員会や低賃金問題の解決など、経済的視点についても考える 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
3 モーション・グラフィックス①  ストーリーを持たない、純粋に形、色、動きだけで表現するグラフィックスの分野。視覚と聴覚を融合した表現として誕生し、抽象芸術の動画版として発展したアブストラクト・アニメーションの、オスカー・フィッシンガー、ジョン・ホイットニー、ジョーダン・ベルソン、ノーマン・マクラレンといった代表的作家について学ぶ 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
4 モーション・グラフィックス②  ソール・バス、モーリス・ビンダー、ロバート・エイブル、カイル・クーパーなどが商業的なモーション・グラフィックスへと応用していった歴史を知り、さらに現在活躍する作家たちについても学ぶ 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
5 ストップモーション・アニメーション①  リプレイスメント方式、アーマチュア方式、クレイアニメといった、ストップモーション・アニメーションの原理を学ぶと共に、ウィリス・H・オブライエン、ジョージ・パル、レイ・ハリーハウゼン、ウィル・ヴィントンなどの作家について学び、その歴史と仕組み、主要な作家について理解する 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
6 ストップモーション・アニメーション②  ロシアのヴワディスワフ・スタレーヴィチ、アレクサンドル・プトゥシコ、ロマン・カチャーノフ。チェコのイジー・トルンカ、ブジェチスラフ・ポヤル、カレル・ゼマン、そして現在活躍するティム・バートンやヘンリー・セリック、ウェス・アンダーソン、ニック・パーク、スージー・テンプルトンらについて学習する。またCG技術と融合させたスタジオ・ライカなど、最新テクニックについても学ぶ 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
7 ストップモーション・アニメーション③  新興勢力であるエストニアや、日本の主要作家の紹介。さらに意外な形で日本と深い相互関係を持っていた、中国アニメーション界についても学ぶ 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
8 ソ連とロシアのアニメーション①  旧ソ連は国家による支援によって、数多くの優秀なアニメーション作家を育て、世界最高水準の作品を数多く残した。それらは手塚治虫作品やスタジオジブリなど、日本のアニメ界にもとてつもなく大きな影響を与えた事実を学習する 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
9 ソ連とロシアのアニメーション②  ソ連崩壊後、一度は壊滅したロシアアニメ界だったが、地道に優秀なアニメーション作家を育て、アレクサンドル・ペトロフら世界最高水準のアートアニメーションが作られた。またデジタル化も進み、意外と身近な存在になっていることも学習する 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
10 3D映像①  人はどうやって立体視をしているのか。アナグリフ、偏光フィルター、液晶シャッター、インフィティック方式など、様々な立体視の種類。何回も起きた3D映画ブームの背景などについて学習する 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
11 3D映像②  パララックス・バリアや、レンチキュラー方式、ライトフィールド・ディスプレイなど、裸眼3D映像の仕組みと、驚くほど古いその歴史について学び、現在2030年を目標としてNHK放送技術研究所などで開発が進む裸眼3Dテレビについて学習。また本物のホログラムとは何かについても理解する 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
12 動物の表現  本物の動物に特殊メイク。動物の動きをロトスコープ。本物の動物をCGで加工。機械仕掛けのアニマトロニクス。着ぐるみやスーツ、特殊メイクなどで人が演ずる。フルCGモデル。動物のモーション・キャプチャー。群知能によるクラウドシミュレーション。遺伝的アルゴリズムによる進化シミュレーションなど、様々な動物表現の手法を学ぶ 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
13 プラクティカル・エフェクト  洪水、津波、火山、地震、竜巻、核爆発、隕石衝突、大規模火災など、物理的特殊効果の歴史と手法を学ぶ。ミニチュアの破壊、水落し、クラウドタンクなど様々な表現手法を学ぶことで、生徒が将来VFXスーパーバイザーとなった場合、撮影条件や予算などを考慮して、最適な技法を選択できる知識を身に付ける 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
14 ビジュアル・エフェクト①  SFXとVFXの違い。VFXの歴史。ブルー/グリーン・バック合成、クロマキー、アルチマットなどのトラベリングマット技術。AIやライトフィールドなどの新技術。LEDウォールを用いたバーチャルスタジオなどの合成技術などを学ぶ 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか
15 ビジュアル・エフェクト②  ティルトシフト、レンズ画角、強制遠近法、縮尺と撮影速度の関係、モーション・コントロール撮影、タイムスライス。さらにボリューメトリック・キャプチャーなどの最新技術も紹介 
【理解度確認】授業内で確認/質問に回答できるか