授業計画 |
回数 |
学習目標 |
学習項目 |
1 |
マーケティングの目的を理解し、アプリ企画におけるマーケティングの重要性を理解する。 |
マーケティングの目的とアプリ企画への導入
企業目標と課題、そして消費者の不満とインサイト、その双方からビジネス戦略を考えるための方法論がマーケティング。マーケティングの全体像を俯瞰し、アプリの企画に対してどのように活かすべきかを理解する。 |
【理解度確認】 |
2 |
マーケティングの全体像を俯瞰し、ビジネス上の目的について理解を深める。 |
マーケティングの全体像
ビジネスにおいて、①調査(市場リサーチと環境分析)②絞込み(SWOT分析・クロス分析)③戦略立案(STP分析)④施策立案(4P分析・4C分析)⑤目標設定(KGI・KSF・KPI設定)⑥施策・検証、という流れで進められるマーケティングの全体像を俯瞰する。アプリ制作もビジネスであることを理解する。 |
【理解度確認】 |
3 |
「企業視点での開発企画」と「消費者ニーズからの企画」の違いについて理解する。 |
「企業視点での開発企画」と「消費者ニーズからの企画」
マーケティングの4P分析と4C分析を通じて、「企業視点の開発企画」と「消費者ニーズからの企画」の違いについて理解する。特に、目的や方法の違いについて理解を深める。そして、戦略や方向性を選ぶ基準となるSTP分析の意味を理解する。 |
【理解度確認】 |
4 |
「企業視点での開発企画」と「消費者ニーズからの企画」どちらからの開発アプリであっても、使う人に響くかどうかが判断基準になる。消費者インサイトという視点の重要性を理解する。 |
消費者を理解するための様々な方法
欲求5段階説、イノベーター理論、ペルソナ分析、消費者行動モデルなど、消費者について理解するための様々な理論や手法がある。すべては、消費者インサイトを洞察し、行動を促すために役立つものであることを理解し取り入れる。 |
【理解度確認】 |
5 |
人の役に立つための製品デザインがプロダクトデザイン。その思想的背景、代表的なスタイルについて、アプリとの類似性について学び、アプリ企画の参考にする。 |
ミニマリズムの理解
ディーター・ラムスの「良いデザインの10の原則」、その中にある「Less, but better.」という考え方、アップルの製品に代表されるミニマリズムデザイン、これらは単純化することによる「洗練」が目的ではなく、消費者にとっての「最適」を極めるためのもの。その考えを理解し、アプリ企画に取り入れる。 |
【理解度確認】グループ課題:ミニマリズムの事例集め |
6 |
ミニマリズム事例の発表と講評などを通じて、創作における価値作りに関しての理解を深める。自分自身の理念や意思を持つこと、製品の「核心」を考えることが重要になる。 |
ミニマリズム:単純化と本質化の違い
無駄な機能はできるだけ削ぎ落とした方が、目的がはっきりとし、より使いやすくなる。しかし、デザインの背景には理念が必要であり、形だけ整えても人の心には響かず、行動を促す力を持たない。単にシンプルにまとめることより、意味を持たせること、本質を浮かび上がらせることを目指すべきだと理解する。 |
【理解度確認】グループ課題の発表と講評 |
7 |
アプリ企画を考える前段階として、観察力と洞察力が重要になるペルソナ分析とインサイト分析を体験してみる。 |
ペルソナ分析とインサイト分析
人を動かす企画には、消費者を理解し潜在ニーズや無自覚の本音を洞察すること(インサイト)が重要となる。普段から人の本音について考察することや、行動の裏にあるものの洞察が重要となる。練習課題の、コアターゲットをディスカッションした上で、個人でペルソナ分析とインサイトの洞察を行ってみる。 |
【理解度確認】個人課題:ペルソナ分析とインサイト分析 |
8 |
ペルソナ分析とインサイト分析を元に、アプリ企画を考える。次回発表のため、企画シートに落とし込む。効果的なプレゼンテーションスライドのまとめ方もレクチャー。 |
企画立案とその核心を伝えるイメージ探し
ペルソナ分析とインサイト分析から、それぞれアプリの企画を考えてもらう。企画シートに落とし込む際に、巻頭に「どのような企画なのか」イメージが伝わるようなビジュアルやキーワードを用意してもらう。プレゼンテーションの際に、そこから話を切り出す前提で。 |
【理解度確認】個人課題:アプリ企画のまとめ |
9 |
ペルソナ分析とインサイト分析からのアプリ企画の発表。 |
プレゼンテーション
ペルソナ分析とインサイト分析からのアプリ企画の発表と講評。プレゼンテーションにおいては、対象はどのような人で、どのような本音を持ち、それをアプリでどのように解決できるか、その世界観はどのようなものなのか、全てが一連の流れでつながることが重要。 |
【理解度確認】個人課題の発表と講評 |
10 |
過去の様々なイノベーション事例についてグループごとに分析し、イノベーションに対する理解を深める。 |
イノベーションの基本理解
コンビニ、カップヌードル、ウォークマン、ペットボトル、Amazon、iBook・iPhoneなどの破壊的イノベーション事例について調べてみる。それ以前とそれ以後で、どのように世界を変えてしまったかディスカッションする。 |
【理解度確認】グループ課題:イノベーション事例の分析 |
11 |
グループでのイノベーション事例の発表と講評。発想の転換という視点を持つことがイノベーションの可能性を作ることを理解する。 |
イノベーションの可能性
形を変えてみる、別のものと組合わせてみる、ターゲットを変えてみる、本来の目的から見直してみるなど、様々なきっかけでイノベーション発想が生まれること。思った以上に既成概念が捨てられないことを理解する。 |
【理解度確認】グループ課題の発表と講評 |
12 |
これまでに積み上げてきた学習や経験をあえて捨てて考えてみる「発想の転換」によってイノベーションの可能性が生まれることを、課題を通じて体験する。 |
イノベーション発想の練習
練習課題として、既存のアプリからの発想転換を考えてみる。①そもそも何が問題なのか?②なぜそうなるのか?③それはつまりこういうこと?④だったらこうすれば!という流れで考えてみる。できるだけ思い切った発想転換を目指してみる。 |
【理解度確認】個人課題:発想転換によるイノベーション企画 |
13 |
どのような企画であっても、内容に混乱は無いか精査する必要があることを理解する。プレゼンテーションの前には、6W1Hで検証を行うことを日頃の習慣にする。 |
6W1Hで企画を検証
Who?/Whom?/What?/Why?/When?/Where?/How?、これらに関して適切に考えた上で、企画がまとめられているか検証する。混乱がなく、一つの目的のもとに、一本の筋が通っているかを確認する。6W1Hの検証は、プレゼンテーションの組立て確認のために必須のものと理解する。 |
【理解度確認】個人課題:6W1Hによる企画の精査 |
14 |
一人ずつ、企画の発表と講評。プレゼンテーションの練習も兼ねて。 |
プレゼンテーション
この課題は、既存のアプリに何らかの機能を加えるような改造ではなく、根本からの見直すことでイノベーション発想ができたを問うもの。このやり方は、全てにおいての正解ではなく、発想法の一つとして持っていることが重要だと理解する。 |
【理解度確認】個人課題の発表と講評 |
15 |
この授業全体の、まとめと総括。 |
まとめと総括
マーケティングをベースにしたビジネス企画ができることこと。その企画は消費者インサイトからの発想やイノベーションからの発想など、様々な切り口を持っていることが重要となることを理解する。 |
【理解度確認】 |