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シラバス

グラフィックデザイン科 2026年度入学生

科目名 デザイン法規 作成日 2026/03/10
区分 必修 講義
開催時期・標準履修年次 2年次 後期
講義・演習駒数/週 1駒
実習・実験駒数/週 0駒
合計駒数/週 1駒
総時間数 30時間
総単位数 2単位
企業連携
授業の目的 著作権に代表されるデザイン法規についてのノウハウ的な知識だけではなく、本来の目的や文化育成の側面を理解することを通じて、デザイナーの基本姿勢を身に着けることができる。
到達目標 ・著作権の「制限と保護」、双方から考えたデザインができるようになる ・著作財産権や商標権など、ビジネスに関わる権利を考えたデザインができるようになる ・デザインによって消費者の権利を侵害しない景品表示法を考えたデザインができるようになる ・CSRや炎上対策など現代のDX社会に対応したデザインができるようになる ・デザイン法規に則した生成AIの安全な使い方を身につけることができる ・契約問題に関して自分ごととして理解し、権利を守るための交渉ができるようになる

評価項目 ①定期テスト ②小テスト ③レポート ④課題 ⑤作品 ⑥ポートフォリオ ⑦成果発表 ⑧その他
割合 20% 20%  % 40%  %  %  % 20%
評価基準
・クリエイター(自身/他者)の権利保護に関して理解しているか ・ビジネスマンとして守るべきデザイン法規や企業のコンプライアンスについて理解しているか ・デザイン法規の遵守に対しての実践力を持つようになったか ・デザイン法規を考えた生成AIの利用方法に関して理解し実践できているか ※個人課題/グループ課題/小テスト/定期テストの結果によって総合的に理解度を測る
※上記に示した評価項目の割合(%)を基準に、総合評価点を算出して成績評価を行う。
※出席率が80%未満の場合は、評価対象としない。

担当教員 江藤 正典
テキスト・参考文献 ・オリジナル教材 ・著作権トラブル解決のバイブル! クリエイターのための権利の本 大串 肇
実務経験有無  
広告会社における35年以上の職歴の中で、大手・外資・地方・海外クライアントの様々な分野のグラフィック、編集、ブランディング、パッケージなどのデザインに携わってきた。また、(公社)日本パッケージデザイン協会理事、企業のデザインアドバイザー、デザイン教育イベントの推進、数多くの海外デザインアワードの審査の経験を持つ。これらの経験の中でのデザイン法規にまつわる体験を生かした授業を目指したい。 
授業外学習
(予習・復習等)
授業内で学んだ様々な内容を復習し、課題(提出物・発表など)の実践を通じてより深い理解を得る。 課題制作における生成AIの活用は許可するが、そのままを提出するのではなく、必ず自分の言葉で手直しすること。  履修前提
※自由選択科目のみ記載
  

授業計画

回数 学習目標 学習項目
1 クリエイターの権利保護: クリエイターの権利を守るためにある知的財産権の様々な側面を理解し、問題を起こさないための行動を取ることが出来るようになる。  ・知的財産権は細心の注意を払って守るべきもの ・知的財産権はクリエイターを守るためのもの(自分/他者) ・いくつかの著作権問題の事例の紹介 ・ディスカッション:実際にあった著作権問題事例に関して  
【理解度確認】ディスカッションの発表/講評
2 デザイン法規とは: 著作権、商標権、景品表示法、企業CSRと炎上問題など、デザイン法規の全体像を理解し、デザイナーとしてどう向き合うべきかを判断出来るようになる。  ・著作権(人格権/財産権)とデザインについて ・商標権(商標/特許)とデザインについて ・消費者を守るための景品表示法とデザインについて ・企業CSRや炎上問題とデザイン(原因にもなり役割もある) ・グループ課題:チームで分担し各事例探し 
【理解度確認】グループ課題の発表と講評
3 デザイン法規の存在理由: デザイン法規の目的は取り締まることではなく知的財産の正しい活用であることを理解し、その考えに則した創作活動が出来るようになる。  ・著作権法の始まりとそもそもの目的(人格権と財産権) ・デザイン法規が守るもの(創作者/権利者/消費者/市場の健全性/社会の信頼性) ・文化庁の見解:創作的表現の保護と著作物の公正な利用(再生産) ・ディスカッション:もしルールがなかったら? 
【理解度確認】ディスカッションの発表/講評
4 事例研究 ①: 「クリエイターが権利について知っておくべき理由」を多角的に掘り下げ、その内容を自分ごとと考えられるようになる。  ・「デザイン法規=法律問題」ではなくビジネススキル ・権利は創作と同時に自動発生する/権利と報酬は別の概念/慣習と合法性は別概念 ・契約とライセンスの明確化/トラブルはビジネスの損失/安全な創作活動 ・グループワーク:テーマ別にディスカッションし意見をまとめる 
【理解度確認】グループディカッションの発表と講評
5 事例研究 ②: 「写真・イラスト・デザインの著作権」「文章・コピー・テキストコンテンツ」について発表するためのまとめ作業を通して、内容を自分ごとに出来るようになる。  ・写真・イラスト・デザインの権利(肖像権/著作権/パブリックドメイン等) ・二次創作と権利(同一性保持権の侵害/著作権者の許諾) ・引用と転載の正しいルール(引用の範囲/SNS・ブログへの掲載) ・素材の取り扱い(模写・トレース) ・キャッチコピーの保護/記事、ブログ、SNSの引用/勝手な改変(同一性保持権) ・生成AI活用にまつわる問題事例 ・グループ課題:テーマを分けて事例研究をまとめる 
【理解度確認】グループワークの提出
6 事例研究 ③: 「写真・イラスト・デザインの著作権」、「文章・コピー・テキストコンテンツ」についての発表と質疑応答を通じて、各グループの発表内容を自分ごとに出来るようになる。  まとめのポイント: ・参考文献とは別の具体的事例を探す ・エビデンスに基づく内容に ・問題提起だけでなく問題回避法もまとめる ・質疑応答を取り入れ一方的な発表にしない 
【理解度確認】グループワークの発表/質疑応答と講評
7 事例研究 ④: 「契約・権利の所在・納品した成果物の著作権」に関しての講義と質疑応答、契約書の作成を通じて、実社会における権利保護に対する心構えを持つことが出来る。  ・契約をおろそかに考えやすいのは「うまく行っている時」 ・契約は信頼が壊れた時に効力を発揮する ・「納品=著作権の譲渡」ではない/著作権譲渡とは「売却」 ・契約書にないことは「なかったこと」/「口約束」「メールのニュアンス」「常識」は通用しない ・危険な契約文言と、交渉すべき防衛ライン/一方的な搾取を防ぐ ・個人課題:「著作権契約書作成支援ツール」で契約書を試作 
【理解度確認】契約書の作成と提出
8 事例研究 ⑤: 「トラブルが起きた時の対処法」、についての講義と質疑応答を通じて、実社会における問題回避のための心構えを持つことが出来る。  ・「感情戦」ではなく「手続き戦」 ・証拠の確保/冷静な確認/使用停止要請/条件交渉 ・状況に応じて専門家に相談(丸投げしない) ・争って疲れるのはクリエイター側(戦うより終わらせる) 
【理解度確認】提出課題(契約書)の講評/質疑応答
9 著作権とクリエイティブ ①:誇張と優良誤認 魅力を伝えることがデザインの役目だが、魅了と誇張と優良誤認では法的扱いが異なる。その理解のもと正しい判断のデザインを作成することが出来る。  ・より良く見せるための誇張とだますための優良誤認の違い ・景品表示法の実際の事例(優良誤認/有利誤認) ・誇張と優良誤認の線引きは「社会一般の通念」で判断される ・ディスカッション:クライアントからの微妙な要望にどう対処するか 
【理解度確認】ディスカッションの発表/講評
10 著作権とクリエイティブ ②:盗用や模倣と参考の違い クリエイティブは真似ることから始まるものだが、表現の盗用や模倣は避けるべき。正しいアイデアの参考方法を理解し、身につけることが出来る。  ・著作権:アイデアは取り入れて良いが表現を真似てはいけない(盗用/模倣) ・ただし異なる分野や時代なら表現を参考にできる場合もある ・アイデアの取り入れ方(デザインを分解し、再構成する) ・個人課題:ネットで探した広告作品を参考資料として異なる目的の広告作品案を作成 
【理解度確認】個人課題の提出
11 著作権とクリエイティブ ③:オリジナリティの作り方 作品発表と講評を通じて正しいアイデアの参考方法、本来の創作の手順についてより深い理解を得て、今後のデザイン作成に活かすことが出来る。  提出作品の注意点: ・クリエイターにはオリジナリティが問われる ・失敗例:デザインの表面を真似てしまう(同一の構成など) ・成功例:デザインエレメントの理由を分析し、考え方を参考にできている ・インサイトから考えるデザインは模倣になりにくい 
【理解度確認】個人課題の発表と講評
12 まとめ:ふり返り デザイン法規とは、社会におけるデザインの正しい在り方と、クリエイターを守るためのものであることを理解し、実社会での心構えを持てるようになる。  ・クリエイターの権利 ・社会におけるデザイン法規の役目 ・トラブルと対応方法 ・デザイナーとして考えるべきこと ・小テスト:これまでの授業の理解度の確認 
【理解度確認】ふり返りと小テスト
13 生成AIの使い方: 社会全般での生成AIの活用によって引き起こされる様々な問題点と回避方法について理解し、実社会でのトラブルを回避出来るようになる。  ・生成AI利用による意図しないルール違反/対策 ・生成AI利用に対する文化庁の見解 ・デザインにおける生成AIの正しい活用方法 ・個人課題:様々な場面での生成AIの適切な使い方 
【理解度確認】個人課題の提出
14 ネットやSNSの使い方: デジタル時代を代表するSNSや生成AIなどが引き起こす問題点と回避方法についての理解を通じて、実社会でのトラブルを回避出来るようになる。  ・SNS発信と炎上のリスク ・SNS炎上による企業の損失とリスクを最小にする対処方法 ・インフルエンサーの問題行動 ・対外アピールに必要なポートフォリオの安全なまとめ方 
【理解度確認】個人課題の講評/質疑応答
15 情報セキュリティ: 情報セキュリティとは企業を守るためのものと、講義、質疑応答、「診断テスト」の実施などから学び、社会人としての心構えを持てるようになる。  ・CSRとSNS対策(最善の対応方法) ・コーポレートガバナンス/コンプライアンス/リスク管理 ・情報セキュリティ対策 ・実践:企業が行う一般的な「情報セキュリティ診断テスト」の実施 ・全体のふり返り 
【理解度確認】「情報セキュリティ診断テスト」 /全体の振り返り