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【授業関連】第10回アニメ系学科特別講座「映像の原理・原則」アニメーション監督 富野氏
富野 由悠季(とみの よしゆき)
アニメーション監督・原作者
1941年11月5日生まれ。小田原市出身。日本大学芸術学部映画学科卒業後、虫プロダクションに入社、TVアニメ『鉄腕アトム』などの演出を経てフリーに。絵コンテ、演出として、日本の様々なアニメーション作品を手がける。主な監督作品は『海のトリトン』『機動戦士ガンダム』『伝説巨神イデオン』『聖戦士ダンバイン』ほか。また、作詞家、小説家、大学教授も務める。
<<講演日>>
4月21日(火)
<<講演レポート>>
去る4月21日(火)、日本電子専門学校のアニメーション科、アニメーション研究科の特別講座として、アニメーション監督 富野 由悠季氏による講演会が開催された。第2次アニメブームという社会現象まで及び、今日までシリーズが大ヒットとなっている作品、機動戦士ガンダム(以下:ガンダム)の原作者にして総監督の登場とあって学生達は万感の思いを込めて講演に臨んだ。
富野監督は昨年度に続き二回目の講演となった。よって2、3年生は再び講演を聴ける機会に恵まれ、氏の演出学に対し更に理解を深められる機会にもなった。
講演の冒頭、「創作とは新しく作ること、コピーは創作でない」とコピー作品が多く見受けられる今現在のアニメ作品に物を申した。一方で、プロになるにはコピーして技術を盗まねばならないと言及し、レベルの高い人間と付き合いなさいとアドバイスした。
講演は、それまでの認識を覆される鋭い作品制作の考え方に圧倒されながら進み、今や日本人の40代以下であれば誰もが知るであろう、ファンの間では神様と呼ばれるガンダムの監督による気迫のこもった激に学生達は真剣に耳を傾けた。
続いてアニメーションの魅力について言及。世界的な賞を取るアニメ作品でも静止画で見るとそれ程良い絵ではないことを指摘。ではなぜ評価されるかといえば「動く絵だから評価される」とその要点を語った。であればこそ、「アニメーションは動きそのものに魅力が無ければならない、アニメ業界に入るなら映画を分かること、また時間の流れを理解しなさい」と語った。
更に氏は「皆さんが絵を描いて生き残りたいなら忍耐強く努力して欲しい」と熱く語った。
また、半世紀に渡り様々なアニメ界の人生を見てきた氏は「40代、50代になって困らないように、今から高い自己設定をして欲しい」と語った。
次のテーマは近年のアニメ作品についてであった。「最近のアニメは映画として観れる作品に進化している」と。現代は物語のテーマや構成をしっかりまとめ、2時間という限られた枠の中でエンターテイメント化することを求められていると指摘。だが、クリエイターとして今のエンターテイメントを肯定するとそこで満足してしまうと注釈を加えた。だからといって否定派になる偏りも問題であるので気をつけて欲しいと言及した。
今回の講演で学生達は、クリエイターとは新しく作品を生み出す仕事であり、既作品に対し鋭い判断の眼を持つことによって、よりクオリティやオリジナリティの高い作品が生み出せるキッカケが掴めるということを学んだ。
今回、「講演」というよりは次世代の人材に送る富野監督の魂のこもった「エール」を受け取ったことで、学生達は今後の制作活動に励んで行くことであろう。
≪参加者のコメント≫
・2回目の講演だったにもかかわらず、また色々と考えさせられました。クリエイターになるには創意を持ち続けなければならないんですね、と改めて痛感しました。何はともあれもっと努力が必要だなぁと思いました。
・「友人を皆敵だと思って制作しなさい」という言葉が印象に残りました。
・努力をすれば秀才になれるが天才にはなれない、が、天才と秀才に差は無いと思っているので、氏の講演を聴き、忍耐強く努力できるだけの持久力を養おうと思いました。
・今回教わったことを生かしつつやって行きたいと思いました。
・とても共感出来るような事ばかりの話で、自分から動き出さなければいけないと強く感じられた講演でした。
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その他 , 学校編 , 学習編 , 学科編
2009年06月02日
写真ギャラリー
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▲壇上だけでなく学生の座席の近くに寄り、製作への想いや現代の制作者に対する問題を語る富野氏。
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▲学生に直接質問しにゆく富野氏を、緊張した面持ちで見つめる学生たち。
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▲物語の構成や、時間の流れについてなどを図して、ホワイトボードに描いた富野氏。
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▲富野氏の厳しくも衝撃をうける数々の言葉を、レポートにメモする学生たち。
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▲富野氏自身がマイクを持ち、制作者として必要な考えについて、学生たちに鋭い質問を投げかけるシーン。
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▲質疑応答では、制作をする上で必要な助言を求める学生に対し、自身の考えや経験をふまえアドバイスする富野氏。